SDGsの中に勝手に変なのを入れても気づかれないのか




 

昨今巷で叫ばれるSustainable Development Goals、通称 SDGsというものをご存知だろうか。

 

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/持続可能な開発目標

 

これは和訳のまま「持続可能な開発目標」という意味で、2015年に国連によって定められた国際目標である。

国連に加盟する193か国が2016〜2030年の間で達成するために掲げられた目標であり、17個の世界的目標と、それらに付随する169の達成基準が掲げられているものだ。

 

そしてその17個の世界的目標というのが以下である。

 

この特徴的な並びのカラフルなアイコン、街や電車の広告などで見かけることも多いだろう。

 

途上国のみならず先進国にも当てはまる課題がこの17個に集約されており、影響範囲は経済や社会や地球環境などさまざまだ。

 

そしてこのそれぞれの目標に対して達成基準が存在する。

例えば上記13番の「気候変動に具体的な対策を」であれば、「13.1 気候変動対策を国別の政策、戦略および計画に盛り込む。」などがそれに当たる。

 

近年このSDGsの存在感は国内でもますます色濃くなり、企業が経営戦略に取り入れるなど、多方面で主体的に取り組まれている。

 

 

このSDGs、

パッと見で理解できるだろうか。

 

日々の生活を生きるのに必死な我々市民レベルでは、少し課題の親近感が薄いかもしれない。重要なイシューであることに間違いはないのだが、一瞥しただけではすんなり頭に入ってこないのも事実である。

世界平和も大事だが、ただ明日の1日を健康に生きれるような目標をちょいと紛ぎれさせても、怒られないのではなかろうか。

 

そしてそんな卑近な目標は、このSDGsの中に何個紛れさせることができるのだろうか。

 

ということで今回は、SDGsの17個のアイコンのうち何個までなら適当な目標に自然と差し替えられるのかを調べる運びとなった。

あくまでもSDGsへの理解をより深めるために、本調査を開始する意気込みである。

 

開始

今回SDGsの世界目標をただ闇雲に差し替えるのではなく、できれば最終的にSDGsとして見て違和感がないものに仕上げたい。

 

そのため、各アイコンやカラーは変えずに全体の調和が保たれている状態を意識していく。

なお、視認性を考慮してここからは縦バージョンのSDGsでお送りする。

 

 

それではまずは1つだけレプリカに差し替えてみよう。

皆さんもどこが変わったのか、注意して見てほしい。

 

17分の1個をレプリカに

お分りいただけただろうか。1つだけ、我々の用意したレプリカ目標が混ざっているのであるが…

 

11番を、少し身近な目標にさせていただいた。

なるほど、これはスッと入ってくる。アクションも具体的なため“持続可能”そうだ。ともすれば他も…といった感じで残りの目標を見渡す余裕ができてくる。

 

この調子でもう一つくらい変えてみるのもありだろう。

 

17分の2個をレプリカに

どうだろう?2つ目の変更点に気づけただろうか。

 

今度は6番を身近にしてみた。

暇かどうかの言質を抑えてからクソ予定を披露して逃げ道をなくすのは本当にやめて欲しい。

 

これこそ国境を越えて、全人類が持続したい目標ではないだろうか。ぐっとSDGsが、

達成できる空気になってきた。

 

まだまだ続けよう。

 

17分の4個をレプリカに

パッと見、まだまだ違和感はないだろう。

流石に15番のガン○ムは目を引くが、ガ○ダムも今や世界的アニメ作品。SD○sに入り込んでもおかしくはない。

 

他はどうだろうか。

 

そう、13番も少々身近にさせていただいた。

この6つだけでも半分がレプリカであるが、これはこれで「さもありなん」といった具合だ。

 

視力検査を当てずっぽうでアプローチして、最終的にポテンシャル以上の視力を叩き出してしまった経験がある人もいるだろう。

あくまで検査なのだから、分からなければ分からないと答えるのが正解である。今回も非常に示唆に富んだSDGsだ。

 

この程度の変更は全体にそこまで影響しないのだろう。今度は思い切って過半数を差し替えてみた。

 

17分の9個をレプリカに

少し冒険に出た感じはするが、まだ大丈夫だろう。

順を追って見てみよう。

 

最初の2行で半分が身近になっている。

2番についても、ラーメンは麺固め、味濃いめをチョイスするのが大体美味い。男子大学生の言うことなぞ大抵は眉唾だが、これだけは真理に近いものがある。

 

5番についても同じく意義深い。このままだとギリ間に合うよな、という感覚ほどあてにならないので、遅延証明書が置かれていたら一応取っとくのが賢者の選択である。

5分の遅延証明なんて意味ないよ…などと思いながら手にした証明書に30分の印が刻まれてたら、一気に視界はバラ色。今日はHappy Dayだ。

 

こう見ると逆にオリジナルの14番が浮いてきた。「14だけふわっとしたこと言ってんなあ」と思った方もいるのでは。

また、糸ようじは本当に大人になればなるほど重要性が身に染みるものである。

 

まだまだ行ける気がする。続けよう。

 

17分の14個をレプリカに

だいぶ身近になった。

もうオリジナルは3つしか残っていないが、オリジナルを超えて身に沁みる課題の数々である。

店に行く前に、先に電話して確認していたら。と、我々は何度後悔したことだろうか。

 

こうなればもう、止まらない。

 

17分の16個をレプリカに

逆に元のSDGsがどれだ。

そのくらい自然に置き換わっている。唯一残っている元祖SDGsが目立たないくらいだ。持続もだいぶ可能な匂いがしてきた。国連もニッコリだ。

 

そして。

 

全部レプリカに

何だこれは。ただのSDGsじゃないか。

すべて取り替えても、いい感じにSDGsの空気が保たれている。それでいて身近な目標であり、持続可能な気配がプンプンする出来栄えだ。

 

また、今回の試行で重要なのは本家のSDGsと並べてもどれだけ違和感がないかという点である。

ぱっと見SDGsらしさに溢れているものの、どこまでの変更であれば気づかれないのかが論点だ。

 

この議題を検証するため、ここからは我々が作成したレプリカのアイコンを、本家のSDGsを含めた資料に徐々に混ぜていき、何も知らない人はどの段階で気づくのかを調査していきたいと思う。