皆さんは2006年から2009年にかけて、週刊少年ジャンプで連載された伝説的ラブコメディ漫画『To LOVEる』をご存知だろうか。
本作の主人公は、恋愛に奥手な男子高校生・結城リト。
ある日地球にやってきた美少女宇宙人ララを中心に、美少女たちとトラブルまみれの学園生活を送るハメとなり、
結果的に十数人がリトのことを好きになるという物語だ。
作中では美女・美少女キャラのムフフな描写が多く、ハーレム作品としては金字塔的な作品であり、
当時の多感な男子たちの股間にも文字通り多くの金字塔を打ち立ててきた。
※あまりに過激なため香港では購入の際に年齢制限が設けられ、台湾では現地で修正された上で販売されている(参考: Wikipedia)
そして登場するキャラクターは個性豊かな面々が多く、お色気描写だけでない、ストーリーとしての面白さも内在している。
実際にテレビアニメ化など多くのメディアミックスを展開し、本作終了後にはスピンオフとして「To LOVEる-ダークネス」がジャンプSQで連載されたりなどした。
※ちなみに「To Loveる-ダークネス」全16巻で登場した乳首の総数は1601個で、左乳首は797個、右乳首は804個であった(参考: Wikipedia)
当時ジャンプ読者男子だった我々は、毎週この『To LOVEる』の最新話を血眼で読み終えては、友人らと好きなキャラクターについて日が暮れるまで語り合ったものだ。
天真爛漫な美少女・ララか、清楚で優しい春菜か。
はたまた、自身の前作をフリにして読者に壮大な衝撃を与えた「金色の闇」なのか。
多感な時期を過ごす我々にとって、『To Loveる』のどのキャラを推すかという議論は、
各々の趣向や価値観、ひいては人生そのものを色濃く反映するテーマであったのだ。
多感な時期も遠く過ぎ去り、酸いも甘いも噛み分けた
70歳のおじいさんであれば『To LOVEる』のどのキャラを好きになるのだろうか。
社会の荒波に揉まれ、人生が少年ジャンプのようにぶ厚くなった男は、今『To LOVEる』を読んで何を思うだろう。
当時のジャンプ読者の中心であった中高生の僕らとはまた違った角度で『To LOVEる』と向き合ってくれるはずだ。
ということで今回は70歳のおじいちゃんが『To Loveる』を読んだらどのキャラに一番ハマるのかについて調査する運びとなった。
あの日ページをめくる毎に目に飛び込んできたお色気シーンに一喜一憂してた僕らの姿と重ね合わせして、今後の人生を生きる糧にしていこうではないか。
調査方法
今回は次の人物に協力していただく。
荻野さん…大阪市出身の御年72歳。15年前に離婚し、現在はNPO法人の代表を務めながら長男と二人暮らしをされている。今回は『To LOVEる』全18巻を読んでいただき、好きなキャラを選んでもらう。ちなみに漫画を読むのは数十年ぶりとのこと。
ぴろぴろ…当サイトの管理人。『To Loveる』と『エムxゼロ』が連載開始したあの時期のジャンプを勝手に「黄金期」と呼んでいる。
今回はこちらの荻野氏に『To LOVEる』全18巻を読破していただき、最後にご自身の中でハマったキャラBEST3を教えてもらう。
※マスターキートン…1988年から1994年にかけて『ビッグコミックオリジナル』にて連載された浦沢直樹作画の漫画。
『To LOVEる』は存在自体は知っていましたか。
そしたら「とにかく絵がヤバい」とは教えてくれたね。
果たして72歳の荻野氏にとって『To LOVEる』は刺激が強すぎるのか、それとも想定内なのか。
早速見ていこう。
調査開始
新品の『To LOVEる』1巻にしっかり折り目をつけてから読み始める荻野氏。
※がきデカ…1974年から1980年まで『週刊少年チャンピオン』にて連載されたギャグ漫画。当時のギャグ漫画としては例のなかった女性キャラの過激なシーンが特徴。指と尻を突き出した「死刑!」のポーズが有名。
ララもまあ、エロいドラえもんみたいなもんですし。
と、その時荻野さんがおもむろに置いていたメモ帳に手を伸ばす。
最近は韓流ドラマを見てるんだけど、訳わかんなくて。こうやって整理してるの。
※結城 美柑(みかん)…リトの妹で、生意気だがしっかりものの小学生
まずは綿密に登場人物の相関図を紙に整理する荻野氏。あえて文字に書き起こすことで、物語の理解力を引き上げる。
あの日、登場キャラの無防備な姿の連続に、目を輝かせページを捲っていただけの僕らにはなかった考えだ。
※弄光 泰三(もてみつ たいぞう)…リトの通う高校の野球部の先輩
あえて明言は避けたものの、1巻を読み終えて荻野氏の気持ちは主人公リトの妹・美柑に向きかけているようだ。
果たして今後2巻以降で、荻野氏の恋愛相関図はどのように変化していくのだろうか。
2巻目
『To LOVEる』第2巻が発売されたのは今から17年前の2007年。当時55歳の荻野氏は衛生用品の大手メーカー企業勤めだったという。
※うる星やつら…1978年から1987年にかけて少年サンデーにて連載されたラブコメディ漫画
もっとフューチャーされてもいいと思うんだよね。
1、2巻を通じて美柑への想いをより強くする荻野氏。
自身も子を持つ者としての親心からくるものなのか、はたまた….
3巻〜6巻
※レン…ヒロインであるララの幼馴染。ララのことが好き
『ハレンチ学園』の時もそうだったけど。
※ハレンチ学園…永井豪によるギャグ漫画作品。過激な表現で物議を醸し社会現象になった。
7巻〜10巻
3文字ですべてが伝わります。
11巻〜15巻
ジャンプが発売される月曜日、学校終わりに前のめりで『ToLOVEる』を読んでいた当時の我々と概ね同じ考えに至る荻野氏である。
体力的に笑。
老体に鞭を打って読み進めた『ToLOVEる』14巻。会議室の外はすでに夜である。
15巻〜18巻
To Loveるのヒロインの魅力を時間軸で捉える荻野氏。
一気読みという状況もあるが、物語の理解力においてやはり年長者は賢者である。
違う意味の賢者になっていた当時の我々とは比べ物にならない。
こういう終わり方しかないと思っていたんだ。
全18巻を読破する体力との勝負に時折弱音を見せる姿もあったが、人生でお色気作品に数多く触れてきた荻野氏による、慧眼が光るコメントだ。
そして開始から約5.5時間、72歳になる荻野氏がコミック『ToLOVEる』18巻を読み終えた。
ではいよいよ、荻野さんが好きなキャラのベスト3を紹介していただこうと思います!
これって同率〇〇位みたいに、二人選ぶのもあり?
拮抗したんですね。
それでは全18巻を読破した荻野氏の『ToLOVEる』のお気に入りキャラ第3位をみていこう。