福笑いとは、主に正月に行われる日本の伝統的な遊びであり、
おかめやおたふくの輪郭が印刷された紙に、目隠しをしたプレイヤーが目や鼻を順に置いていき、顔を構成していくというものである。
基本的に、それぞれのパーツが適切な位置に置かれ、顔として違和感のない成果物が出来上がることは稀である。
目や鼻や口はおよそ尋常でない位置にあるもので、おもしろおかしい顔になっていること自体に趣を見出している。
つまりプレイヤーの空間把握能力は目隠しにより大幅に制限される。
頭の中でイメージしてる顔面を福笑いで再現することは、一般人にとっては至難の業というわけだ。
もしも福笑い中にこっそり出来上がった顔のパーツをギュッと中央に寄せたら、
やってる本人は流石に気づくのだろうか?
プレイ中に意識していた目と目の距離、鼻の位置、口の向きなど、目隠しを取った瞬間に全て否定されてしまうのが福笑いだ。
仮にその最中に、誰かにパーツを中央にギュッと寄せられていたとしても、「あれ、思ったより全部寄っちゃってるなぁ」と受け入れてしまうのはやぶさかでない。
ということで今回は、
福笑い挑戦中にバレないように顔のパーツをこっそり真ん中にギュッと集めたら、プレイヤーは何ゲーム目で気づくのかについて検証する運びとなった。
視覚を失った状態もさらに突き詰めると、残りの五感が鋭敏となり空間把握能力は研ぎ澄まされていくという。
今回は福笑いにおいて、そのような座頭市状態を生み出すことができるのか。人間の能力の限界に挑戦していく。
検証開始
今回の検証には次の人物が参加する。
ごどう…当サイトの企画スタッフ。今回は福笑いに挑戦する。新年レクリエーションの中では断然“羽子板”派。
ぴろぴろ…当サイトの管理人。今回は撮影を行いながら、都度ごどうの並べたパーツをギュッと中央に寄せる。幼少期より、他人の福笑いの顔パーツを勝手に動かしていた。
また、今回はごどうに「自分の顔で福笑いをやると上手くできるのか」という偽企画を伝え、これに挑んでもらう体裁をとる。
慣れ親しんだ己の顔面であるからこそ、たとえ光を失ったとしても再構成ができるだろうという偽企画らしいガバガバな趣旨である。
気色の悪いポテトヘッドが完成したが、これが本企画の挑戦の舞台だ。
ごどう自身はのっぺらぼう状態の自分の顔に、目隠しをした状態で、自分の目や鼻のパーツを置いていく。
全てのパーツを置き終えて、終了の合図を出したら、目隠しを外す前に全てのパーツを中央に寄せる。
目隠しを外したごどうが目の前の結果に違和感を覚え、仕込みを疑ってくるまで繰り返すという流れだ。
それでは早速検証を始めよう。
1ゲーム目





自分も、どっちに話しかけていいか分かんなくなってきます。





よし、やってみるか。


大元が変わればイメージしていた鼻や口の位置が変わっちゃうからね。


結局鼻と口が中心で同じラインにあって目と眉はそれに応じて…


じゃあとりあえず、口をくれ。



ここは間違えられないぞ。


よし、次は鼻をくれ。



早速ベヘリットみたいになってしまったものの、顔のパーツの位置関係としては大きな失敗はしていない模様だ。



そんで俺は下がり眉毛なので、やや斜めに。






福笑いとしては及第点といったところである。
我々もごどうと時間を共にして長いが、コンディションによってはこんな日もあるとも言える。


それではこれらの顔のパーツを、ごどうには内緒でこっそり真ん中にギュッと集めてみよう。







こちらがごどうが並び終えた顔のパーツを、こっそり中心にギュッと集めたものである。ごどうの作ったものよりかは幾分存在しそうな気もするが。
何だろう、どこかで見たことはあるが、絶対に思い出せない人物のようだ。
果たしてこれを見て、ごどうは異変に気づくのだろうか。








俺こんなに距離感掴めてなかったのか。
寄りすぎてるだろこれ。
どうやら気づいてなさそうだ。

こんなに寄ってる感覚はちょっとなかったな。





是非とも2ゲーム目、満足のいく結果で終わらせましょう。

一回では自身の並べたパーツがギュッと中央に寄せられても気付けなかったため、
ごどうによる福笑い、続行へ。
2ゲーム目



我々で中央に寄せているので、もちろん鼻の位置は必ず正しくなる。





1ゲーム目の反省を生かし、先ほどよりも目・眉・口の位置に注意をするごどう。
ただそれらも全て我々の最後の処理で台無しになるのだが。

できたぞ。今回はどうだろう??

離すことに意識がいきすぎて、
目と眉がもはや戦線から離脱している形となった。

ただその際に、1回目よりも少し遠目にズラす。
ズラしてきた。

目隠し外していい?ねぇ、見ていい??

それではちょっとこの写真をいろんな角度から撮りたいので、少し待ってくださいね。
今回もごどうの苦労はつゆ知らず、それぞれのパーツを中央に寄せていく。
途中、奇跡的にかなりイケメンな状態へ遷移するも。
我々のミッションはあくまで粛々と、真ん中に。
ごどうが各パーツを離し気味に配置した2ゲーム目、負けじと我々もやや重なり気味にパーツを中央に寄せた。
これで流石にごどうも気づくのではないだろうか。








重なるのはあり得くない?
やや、気づきかけた。




あとごどうさんが触ってないつもりでも、パーツを配置する際に置いてある別のパーツに手が当たって移動したりも。


それに関しては、十分な物を用意できず申し訳ないです。








2ゲーム目に関しても、我々のイカサマを完全に見抜いたとは言い切れないので、泣きの3ゲーム目に突入する。
3ゲーム目

おっと、摩擦にも気をつけないとな….ブツブツ

各パーツを離し気味に、かつ置いた後の摩擦での移動にも気を配るごどう。
本日3ゲーム目の福笑いに対して、彼の心と体は追い込まれている。

これでいかせてくれ。最高傑作だ。

これが、今日のごどうの3作目である。確かに今日の出来の中ではピカイチかもしれない。


今回も一切の容赦無く、顔のパーツを中央に寄せるのだが、
もし仮に3回目もごどうが気づかなかった場合を考慮し、今回は流石に気づかせるため、
口を「笑っている状態の口」に差し替えたものを用意した。







クソ怖ぇじゃんかよ。






という訳で検証の結果、
出来上がった福笑いの顔が勝手に笑っていたら、流石に気づいた。
総括





ははっ…。


完