回転式拳銃に1発だけ実包を装填し、シリンダーを回転させ、自らの頭に向け引き金を引く。
極限のギャンブル「ロシアンルーレット」のことは誰もがご存知だろう。
「わさび寿司ロシアンルーレット」も、いわばそんな極限ギャンブルの一種である。
1つだけ大量のわさびが装填された寿司をプレイヤーが順に食べていき、ハズレを引けば痛い目に遭うという、バラエティ番組などでお馴染みのゲームだ。
わさびを大量に口に含んでしまうかもしれないという緊張下においては、もはや寿司を食すことの楽しさなどないだろう。
口に入れてからハズレではないと悟って安堵できる瞬間まで、口腔内のそれはほとんど味のしない物体に違いない。
もしもわさび寿司ロシアンルーレットに使用する寿司が最高級の寿司であった場合、
プレイヤーは流石にその美味しさに気づくのだろうか。
基本的にこのゲームにおける寿司は単なるわさびの隠し場所に過ぎないため、その素材の良さ自体は追及されていない。
さらにゲームの緊張感と恐怖の中で食すとなれば、寿司本来の美味しさにわざわざ気を配ることはできないはずだ。しかし、これが高級寿司であればどうだろう。
ということで今回は、わさび寿司ロシアンルーレットの最中に最高級の寿司を食わせたら美味しさに気づくのかについて検証する運びとなった。
極限状態においても高級寿司の魅力は輝くのか、日本食の新たな可能性を探究してみよう。
検証方法
今回の検証に参加するのが次の人物だ。
カズマ…当サイトの企画スタッフ。事前にわさびについて好き嫌いを聞いたところ、「無いなら無いで結構」とかなり消極的なスタンス。
ぴろぴろ…当サイトの管理人。寿司自体が好きで、「スーパーのパックから回転寿司・高級寿司に至るまで、食後の幸福感はさほど変わらない」という持論を展開している。好きなネタはコハダ。
今回カズマにはシンプルに「わさび寿司ロシアンルーレットに挑戦してもらう」とだけ伝え召集。
そして使用する寿司は都内の某有名店の高級寿司、特上の2人前。なんでも、築地魚河岸で厳選された素材の数々だそうだ。
カズマには「スーパーのパックの寿司を使う」と説明し、バレないようにあらかじめ木箱から紙皿へ移動。
そのうちの一貫に大量のわさびを盛り込み準備は完了だ。
ちなみに今回使用したわさびは、本わさびよりも辛味が強い“西洋わさび”が配合された市販のチューブ型のものであり、その点もカズマに事前に説明。
わさび寿司を引いてしまう恐怖感をさらに煽るため、わさびの大量摂取に起因する身体への危険性も講義する。
単なるわさび寿司ロシアンルーレットのはずが、本家のロシアンルーレットさながらこめかみに実弾を打ち込まれるほどの緊張感を醸成したところで、検証開始だ。
それでは見ていこう。
検証開始
え、もう今の時点で結構嫌だぞこの企画。。
この中なら安牌じゃねえかなあ。。
1貫目、セーフ
こういう辛いのって少し遅れてくるって聞くんだよね。飲み込むまでマジで安心できない。
1貫目は無事当たりを引き安堵するカズマ。
ただ高級寿司であるはずのイクラを食してなお、未だその味に関する言及は、ない。
2貫目
手前にはなさそうという心理を利用して手前に置くというさらにその裏をかいて最終的に手前にはなさそうなんだよな。
お前小声でうぉっ!とか言うなよ。ビビるだろ。
2貫目、セーフ
よかった。常識の量のわさびだった。
2貫目までセーフであるが、今のところ寿司の美味しさに関する言及はなし。まだ高級寿司であることには気づいていない様子。
しかし残り15貫。一級品はまだまだ揃っており、期待がかかるところだ。
極限状態における、人間の動物的危機回避本能を引き出す企画です。