皆さんは、ただのジャイアンではなく、
「映画版ジャイアン」というものをご存知だろうか。
ジャイアンと言えば普段はのび太やスネ夫をいじめる嫌な奴というイメージが多いが、
映画の時にだけ良い奴になる傾向があるのは有名な話だ。
そこから派生して、映画の中の優しいジャイアンは「映画版ジャイアン」と呼ばれることが多い。
映画版ジャイアンは時にのび太を助けたり、時にチームの中心になって皆を鼓舞する。
そこで疑問に思うのが、
結局どの映画版ジャイアンが一番良い奴なのか?
映画によってはすごく良い奴のジャイアンもいるし、そんなに良い奴じゃないTVサイズのジャイアンもいたりする。
そこで今回は全てのドラえもんの映画の中から、
一番良い奴である映画版ジャイアンを見つけ出す運びとなった。
映画版ジャイアンの選考方法
今回は映像ではなく漫画の方の「大長編ドラえもん」を見て選考していく。
対象とするのは、声優が大山のぶ代から代わる以前までの24作品の大長編ドラえもん。
これらの単行本を1巻から順に読んでいき、
ジャイアンのセリフや所作、さらにストーリー展開に与えた影響などを洗い出していく。
まずは24作品の中からベスト8を決めて、それら8人の映画版ジャイアンでトーナメントを開くこととなった。
映画版ジャイアン・ベスト8発表
24作品を厳正に審査した結果、
見事ベスト8に選ばれた映画版ジャイアンが以下である。
①『のび太の恐竜』のジャイアン(1980年)
②『のび太の大魔境』のジャイアン(1982年)
③『のび太の宇宙小戦争』のジャイアン(1985年)
④『のび太とアニマル惑星』のジャイアン(1990年)
⑤『のび太のドラビアンナイト』のジャイアン(1991年)
⑥『のび太とブリキの迷宮』のジャイアン(1993年)
⑦『のび太の南海大冒険』のジャイアン(1998年)
⑧『のび太の太陽王伝説』のジャイアン(2000年)
ちなみに惜しくもベスト8には入れなかったが、健闘をした映画版ジャイアンも紹介しておこう。
『9位 のび太の魔界大冒険』
評価:本作におけるジャイアンについて、暴力的な描写も、そのギャップとして男気を見せる描写もないが、ラスボスの魔王にトドメを刺す役などをちゃっかりこなしている。
歌声で魅了して殺してしまうという恐ろしい人魚を相手に、自身の歌をぶつけてピンチを乗り切る場面も。特筆すべき点は特にないが、地味に有能なのが今作である。
『10位 のび太と竜の騎士』
評価:敵の潜む危険なジャングルをドラえもん一同で横断する際に、怪しげな空間が見つかる。全員がそこを通過するのをためらっている中、ジャイアンは果敢に先陣を切る誇らしさを見せる。
しかし直後に敵に捕まり、結局それが原因で全員生け捕りになってしまい、“立ちはだかるが役立たず”という結果に終わってしまう。
『論外 のび太の海底鬼岩城』
評価:前半はいつも通りの横暴な振る舞いが続き、冒険が始まってからも敵から隠れている最中にくしゃみが我慢できずピンチを迎えるなど、非常に足手まといになっている。
海底人に見つかった際も、精神鑑定でその暴力性が見つかり監禁されてしまう。ドラえもんらが「保釈してほしい」と海底人を説得するも、牢の中で暴力的な言動で悪態をついている姿から、保釈を見送られてしまう。
こんな奴をスクリーンに映すな。
ちなみに上記に含まれなかった映画版ジャイアンの中には、
「登場シーンが少なすぎる」
「セリフシーンがほとんどない」
という理由で評価ができなかったものも多くあった。
そしてベスト8に選ばれた映画版ジャイアンたちをシャッフルして組んだトーナメントがこちら。
このトーナメントを見事制したジャイアンが、
全24作品の映画の映画版ジャイアンの中で一番「良い奴」ということになる。
それでは早速トーナメントを開始しよう。
トーナメント一回戦!