ツイスターゲームとは、床に敷かれたマットの4色のマークの上に複数人で両手足を置いていき、倒れないようにバランスを取るパーティゲームだ。
ゲームにはルーレットが用いられ、プレイヤーは指定の色のマークに指定の部位を置いていく。
最初は右足のみ、左手のみといった具合にスタートし、次第に一人の人間が床につく部位が増えていく。複数人で行うため、後半に向けてゲームは難易度を増していくのだ。
しかし難易度と比例してゲームの面白さも増し、日常ではあり得ないようなポージングなど、真剣勝負の中にも終始面白おかしいムードが発生する。
さらにこれが男女で行われた場合、やはりお互いの体が接触することは避けて通れず、
やる側も見る側もドキドキしてしまう少しムフフ♡なゲームと化してしまうのだ。
もっとも近年ツイスターゲームは、マガジンのラブコメ漫画や深夜アニメでしかその存在を認識できなくなってしまった。
そんな現代だからこそ、遺物となりつつあるツイスターゲームの本質的な魅力に改めてスポットを当てるべきであろう。
もしもこのツイスターゲームを、
おじさんだけでやった場合、盛り上がるのだろうか?
ツイスターゲームは本来過酷かつ奥深いゲームのはずだ。しかし若い男女がプレイしたところで、男と女の嬉し恥ずかしなピンクムードが先行してしまう。
おじさん同士でプレイすることで、混じりっ気なしの本質的なツイスターゲームの奥深さに触れることができるのだ。
体力の衰え、持病、加齢臭、咳払い、痰の絡んだ咳払い….
彼らがマットの上でくんずほぐれつの状態になっている様を見て、我々は何を思うのだろうか。
ということで今回は、おじさん同士でツイスターゲームをやったら盛り上がるのかという検証を行う運びとなった。
ミレニアル世代、Z世代が台頭している昨今で、バブル世代、団塊ジュニア世代にも一肌脱いでもらおう。
検証開始
今回の検証には次の人物に集まってもらった。
太田さん…54歳。高血圧。毎年大腸ポリープの摘出手術を受けている。
阿部さん…58歳。重度の痛風持ちで、痛み止めを常飲している。
おじまさん…54歳。重度のヘルニア持ち。4年前にヘルニアが原因で緊急搬送されている。
加納さん…49歳。先の3人と比べ比較的健康的であり、唯一抱えているのが花粉症。
今日初対面の、バックボーンの異なる4人のおじさんたちが一堂に会し、今宵己のプライドをかけてツイスターゲームに挑んでいただく。
ルールは通常のツイスターゲームと同様、プレイヤー以外の誰かがルーレットを回し、4人は順に指定の色に指定の四肢を乗せていく。
バランスが取れずに四肢以外の部分が地面についてしまった時点で負けとなる。そして今回ルーレットを回すスピナーを務めるのが次の人物である。
ぴろぴろ…当サイトの管理人。肝臓の数値に関しては先述の4人よりも高い。
以上の不健康な大人5人でツイスターゲームを進めていく。
ちなみに今回はもしも1度目のツイスターゲームでそこまで盛り上がらなかった場合のために、やや趣向を変えたバージョンのツイスターゲームも用意している。
今回は予算の都合上重りはなしでやりますので、十分気をつけてください。
みなさん怪我だけ無いように。
ツイスターゲームの厳しさを改めて感じ、おもむろに靴下を脱ぎ素足になり始めるおじさんたち。
本日限りのこのバトルフィールドからは、あらゆる臭いが漂ってきそうだ。
それでは早速1ゲーム目を見ていこう。
第1ゲーム
第1ゲームは上記の順番で行う。
カラカラカラッ
カラカラカラッ
では続いて阿部さんです。
〜2周目〜
では続いて加納さんです。
続いて阿部さんです。
嵐の前の静けさですね。
2周目が終わった時点で互いに接触はなく、まだまだイージーモードな様子だ。
果たしておっさん4人によるツイスターゲームはここからどういう展開を見せるのか。
〜3周目〜
〜4周目〜
未知の勝負事は己の勘だけが頼りだ。重ねた歳月は伊達じゃない。
ズッ
それでは続いて5周目です。
〜5周目〜
ここにきて、阿部さんの体躯が光る。
並のおっさん以上のポテンシャルを持つおっさんが、ゲーム中盤で会場を沸かす。
ベリベリベリ
ズズズズ
阿部さんと太田さんがきつそうです。
〜6周目〜
見つけた、ここだな。よっと・・
ズっ・・
ザッ
ズザァ…
〜7周目〜
うーん。。
ズザアア
ここにきて、アスリートのような目力になった加納さん。
大のおっさん4人を本気にさせる何かが、ツイスターゲームにはある。
昔やってた?
〜8周目〜
ここは空いてるよね?これいくわ。
ズリッ
ズッズッ
8周目が終わり、おじさん同士のツイスターゲームは熾烈を極めてきた。
舞台を包む生暖かい熱気、漏れ出る吐息、軋む骨と骨の音…
続く9周目、脱落者は出るのか。
〜9周目〜
サッ
ササッ
あー楽になったわ。
ササッ
阿部さんはここに来て、まだゲームを楽しむ余裕すら見せる。
太田さん、脱落
ということで、第1ゲーム目は9周目まで進んだところで終了となった。
小休憩
え、何。そういうのもあんの…?
1ゲーム目を終え、おじさんだけの空間に不満を流し始めるおじさんたち。心はどうしても、ツイスターゲームでよくある男女のくんずほぐれつを求め出してしまう。
そこで、我々は次の手札を切る運びとなった。
2ゲーム目は部屋全体に香水を振り、匂いだけは女の子とツイスターゲームをしていると錯覚をしてもらう。
かねてより「女の子と(ツイスターゲームを)やりたい」と注文をつけていたおじさんたちには良いカンフル剤になるはずだ。
それではおじさんだけのツイスターゲーム・2ゲーム目に移ろう。