本当に大切な人たちで将棋をやってみた




局面は中盤へ

敵陣に駒を進める桐生。

「歩」を担う大学時代の後輩・横澤を進撃させ、敵陣の駒を奪取する。

 

そして…

 

横澤が、と金に成った。

 

ごどう
成ったらちょけた写真になるの、めっちゃムカつくな…

 

さらに桐生の猛攻は続く。

 

「飛車 → 竜王」に

 

ごどう
身内をどんどん成らせていく気分はどうなんだ…

 

ごどうも負けてはいない。こちらも敵陣に駒を送り込む。

 

一瞬、表情を歪める桐生。

 

ごどうは「竜馬」に成りパワーアップした親友 N を、

 

自陣の援軍に回して桐生の攻めに対抗する。

 

桐生
竜馬ってツラじゃないでしょNくん。

ごどう
俺の親友だぞ。侮辱は許さん。

俺にとっては彼が竜であり、馬であるのだ。

 

戦局は苛烈の一途をたどり、互いの駒を取り合う消耗戦に。

 

そして。

 

ごどうの母親、桐生のバイト先の子を撃破

 

桐生
iさん…僕はあなたに色んなことを教わりました……。

ごどう
色んなことって。バイトだろ。

 

ごどうの母親が、盤面で戦果を上げては桐生を挑発する。

しかしこの時点で、母に信頼を置きすぎてごどうが慢心していたのも事実だ。

 

サングラスの奥、桐生の眼が不敵に光る。

 

桐生の香車・Mくんによる「田楽刺し」

ごどう、親友か父親が確実に殺される展開に。

 

選択を迫られるごどう。

心理テストのような展開が、ごどうの心を締め付ける。

 

「戦争をしている」と言わんばかりの笑顔を見せつける桐生。

 

そして。

 

父親を見捨て、親友を逃した。

それが彼の価値観。彼の生き様。

 

ごどうの父親、戦死。

 

なぜこんな戦いを始めてしまったのかと、虚空に問うごどう。

さながら若くして戦果を上げた挙句、道を間違えた悲劇の将軍か。

 

そしてさらには。

 

ごどうの母親、戦死。

 

家族が次々を奪われていく。非情な現実に激昂するごどう。

 

お前のルーツは俺の手の中にある、と挑発する桐生。

 

通常の将棋では見られない表情になってきたごどう。

 

局面はさらに続く。

 

桐生、ごどうの父親を召喚。

 

ごどう
彼女の死角に父親を置くなよ!

 

しかし、ここは戦場

冷静になり、親友の上條を使って親父を取り戻すごどう。

 

戦火の灯る中、親子の対面を果たす。

 

ごどう
親父、おかえり…

 

そして再び進軍を開始するごどう。ついに取り戻した父親を送り込み、桐生の喉元に手をかける。

 

桐生、「銀冠の小部屋」に逃げ込むも絶体絶命に。そして勝負は続く。

 

進軍しすぎたごどうの父親を、再び自陣にて討つ桐生。

 

一方ごどうは、手にした桐生の祖父母を使い肉の壁を形成。

 

桐生
ネクロマンサーかてめえ・・・

 

桐生、ごどうの幼馴染で祖父母の壁を粉砕。

 

ごどうの「穴熊」は粉砕され、桐生の「銀冠」は健在。

ここに…

 

桐生の優勢が確定した。

 

彼女を近づけて安心したいごどう。どこかで死期を悟っているのかもしれない。

 

しかし桐生は容赦なく、ごどうの彼女をも狙う。

 

その刺客、ごどうの父。

 

ごどう
こんなところで顔合わせさせるんじゃねえ!!

桐生
父親ってのはな、子供の相手に嫉妬しちまうもんなんだよ。

ごどう
俺が娘ならな?

男だから。出張ってこないから親父も。

 

さらに桐生は、ごどうの母を使って強襲。

彼女で母を倒さなければ、負けである。

 

断腸の思いで、母親に刃を向ける。

 

さらに桐生による容赦のない追撃。

 

ごどうの元同僚・Mさんと小笠原くんの連携により、彼女を逃せば自分が死ぬ状況まで追い込まれるごどう。

死地を目前にした、まさに究極の選択である。

 

桐生
あんた、まさか・・・

 

桐生
そうか。決めたんすね。

 

ごどうは自らの命を差し出し、

 

恋人を戦場から逃した。

 

 

終戦

 

 

戦いを終えて

勝利を噛みしめるも、残してきた多くの命の犠牲を思い、戦争の虚しさを感じる桐生。

 

勝負に負けたものの、自分が本当に大切なものを守りきれたことを少しだけ誇らしげに感じるごどう。

 

守りきった駒を握りしめるごどう。

 

散っていった駒たちを見つめる桐生。

 

プルルル….

 

 

ごどう
ん、もしもし。ああいや、何でもないんだけど。うん、うん。

 

 

ごどう
今度、どっか出かけようか。

 

 

 

管理人
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