昨今ではYouTubeをはじめあらゆる動画配信サービスが台頭しており、そのコンテンツは映画・ドラマやテレビ番組まで多岐にわたる。
そして御多分に漏れず、アダルトビデオ(以下、AV)もその一つである。
AVの市場規模は500億円ほどでアニメや映画と比べると小規模ではあるが、
他のコンテンツ同様にストリーミング再生やダウンロード視聴が隆盛し、最近ではサブスクでの展開も開始。時代とともに裾野を広げて進化を続けている。
そしてその進化は市場に限った話ではなく、内容にも現れる。
AVは基本的にセクシュアルなシーンがキーポイントではあるが、単体モノの作品ではキー展開までのストーリーがしっかり作り込まれていることが多い。
映画さながらのカメラワークと音響効果、俳優と見紛うキャストの演技力があるからこそメインシーンがより際立つのだ。
ただエロを提供するだけではない、一つの完成された映像作品としてのAVが近年ますます当たり前になりつつある。
我々は今、AVと映画・ドラマの違いに即座に気づけるのだろうか。さながら映像になる前の、台本としての両者にほとんど差はないものと思われる。
今回は実際のAVの台本を何も知らされずに読んだとき、
AVの台本だと気づくのにどれだけかかるのかについて調査する運びとなった。
AVの作品としてのドラマ性を、バイアスを排して客観的に評価してみよう。
世間一般的に見てまだまだアンダーグラウンドなAVについて、新たな側面の魅力を見つけられるかもしれない。