AVを台本におこすと、何ページ目でAVだと気づくのか




 

昨今ではYouTubeをはじめあらゆる動画配信サービスが台頭しており、そのコンテンツは映画・ドラマやテレビ番組まで多岐にわたる。

そして御多分に漏れず、アダルトビデオ(以下、AV)もその一つである。

 

AVの市場規模は500億円ほどでアニメや映画と比べると小規模ではあるが、

他のコンテンツ同様にストリーミング再生ダウンロード視聴が隆盛し、最近ではサブスクでの展開も開始。時代とともに裾野を広げて進化を続けている。

 

そしてその進化は市場に限った話ではなく、内容にも現れる。

AVは基本的にセクシュアルなシーンがキーポイントではあるが、単体モノの作品ではキー展開までのストーリーがしっかり作り込まれていることが多い。

 

映画さながらのカメラワークと音響効果、俳優と見紛うキャストの演技力があるからこそメインシーンがより際立つのだ。

ただエロを提供するだけではない、一つの完成された映像作品としてのAVが近年ますます当たり前になりつつある。

 

我々は今、AVと映画・ドラマの違いに即座に気づけるのだろうか。さながら映像になる前の、台本としての両者にほとんど差はないものと思われる。

 

 

今回は実際のAVの台本を何も知らされずに読んだとき、

AVの台本だと気づくのにどれだけかかるのかについて調査する運びとなった。

 

AVの作品としてのドラマ性を、バイアスを排して客観的に評価してみよう。

世間一般的に見てまだまだアンダーグラウンドなAVについて、新たな側面の魅力を見つけられるかもしれない。

 

台本制作開始

実際にAVで使われる台本を入手することは不可能なので、今回はAV作品を一つ選び、それを人力で文字起こしすることで台本を制作していく。

 

今回は単体モノのAVを対象に台本を制作する。

その中でもストーリー性が重厚に作り込まれている今回の検証に最適な作品を調査した結果、

 

『母の友人  夏目彩春』に決定した。

自宅に泊まりに来た母の友人・彩春息子・勇樹が、数年ぶりの再会を期に惹かれ合い、勇樹から強引にアプローチをするラブストーリーである。

 

レビューを見てもストーリーに焦点を当てた賞賛が多く、今回の検証にふさわしい作品である。

AVを超えたと言いながらも、しっかり結論=ナイスバディに帰着している点も見逃せない。

 

それでは早速、登場人物の台詞を一言一句追いながら文字起こしを進めていく。

台本化することで気づくドラマ性の高さ。文章では俳優の演技力の要素も消失するため、普段接している映画作品との差がより縮まっていくように思える。

 

そして、キャストのセリフを全てまとめ上げた台本が完成した。

もちろん作業の上で作品に目を通すことは避けられないのでいかんせん時間はかかったが、早速本題の検証へと移っていこう。

 

検証開始

今回は次の人物に検証に参加してもらう。

 

ごどう…当サイトの企画スタッフ。大学時代から現在に至るまで演劇をやっており、台本制作に携わることもある。それはそうと、AVもよく見る。

ぴろぴろ…当サイトの編集長。今回は一晩中かけて寝ずにAVの文字起こしをおこなったため、目の下にハート型のクマができたという。

 

今回は被験者であるごどうに対して、

「ある有名映画のサブキャラ目線でのスピンオフ作品を作ったので、台本だけ読んで何の映画か当ててほしい」

というニセ企画を伝えて、作成したAV台本を読み進めてもらう。

 

なお、「台本の中の人物名は本編とは異なる名前にすり替えてあるため、人物名から映画を割り当てることはできない。」ということも伝え、検証を開始した。

 

ごどう
いやすごいな。めちゃめちゃ時間かかったでしょこれ。

ぴろぴろ
名付けて勝手にスピンオフ☆つくってみた企画です。それではスタートしてください。

 

1ページ目。

勇樹「ん?誰か来てんのかな。ただいまー。」
夕美「あら、おかえり勇樹。帰ってたの。」
勇樹「あぁ、ただいま。」
彩春「ゆう君久しぶり。大きくなったね。」
勇樹「お久しぶりです。」
夕美「驚いた?市のヨガイベントに出てもらうので来てもらったのよ。スペシャルゲストよ。」
彩春「あはは。」
夕美「東京じゃもう有名なインストラクターだからね。」
彩春「そんな大げさな。夕美先生のおかげです。」
夕美「ふふ」
彩春「ゆうくん、月曜の朝までお世話になります。よろしくね。」
勇樹「あ、はい。」
夕美「シャワー浴びたらご飯にするから、勇樹も勉強終わらしちゃいなよ。」
勇樹「うん。」
彩春「頑張ってね。」
勇樹「は、はい。」
自室にて
勇樹「(彩春さん、ますます綺麗になって。それに部屋中が、母さんのとは違う、良い匂いに包まれていた・・・・。)」

ごどう
夕美は母親だね。この人なんて読むの?彩に春って人。

ぴろぴろ
いろはさんですね。

ごどう
彩春(いろは)さんね。勇樹に夕美に彩春、いきなり登場人物多いな。

 

ごどう
勇樹が少し緊張しているな。

夕美「…勇樹も勉強終わらしちゃいなさいよ。」ってことは、

勇樹は学生??

 

ごどう
これは勇樹の心の声か。

「(彩春さん、ますます綺麗になって、それに部屋中が母さんのとは違う良い匂いに包まれていた…)」

このセリフだけ異常に気持ち悪いけど、大丈夫??

ぴろぴろ
じっとりした内面描写は、非常に日本映画的です。

ごどう
そういう系の作品ね。心理描写が巧みなタイプの。

 

ごどう
さて。2枚目。

自宅に来た母の友人にそわそわしてしまう息子というAVの導入としか思えない序盤だったが、台本形式の1ページ目だと中々それを気づかせない。

2ページ目へと突入する。

 

ガチャ
彩春「誰?誰かいるの?(風呂から出る)」

夕食
夕美「よし、じゃあ乾杯!」

勇樹「乾杯。」
彩春「乾杯〜!」
勇樹「てかなんで、今時間計ってたの?」
彩春「ヨガの後2時間は、お酒も食事もダメなのよ。」
勇樹「ふーん。母さんいっつもそんなの気にしてないじゃん。」
夕美「気にしてるわよ〜。ヨガをやると、吸収率も上がってるから、すぐ飲むのは危険なのよ。」
勇樹「なるほど、だから母さんいっつも酔っ払いやすいのか。」
夕美「も〜ちゃかさないの。」
彩春「お酒を飲んで酔っ払うのは、健康の証拠ね。」
夕美「ね。」
彩春「それにしても、ゆう君もお酒飲める歳になったんだね〜。おばさん嬉しいな〜。」
勇樹「・・・おばさんだなんて。」
夕美「そうよ〜。彩春ちゃんがおばさんだったら、私はどうなるのよ。」

ごどう
晩飯のシーンか。ヨガの話が多いな。

ぴろぴろ
ヨガがキーになるんですかねぇ。

 

ごどう
勇樹は彩春が自分をおばさんって自覚してることに引っかかってるね。

あれ…?勇樹は二十歳超えてるのか。母の「勉強終わらせない」は何?

ぴろぴろ
あー、なんでしょうね。大学生の可能性もあります。

ごどう
なるほどね。じゃあ次いきます。

 

3ページ目へ突入するごどう。まだ作中で大きな動きはないようだ。

 

彩春「でも、ゆう君から見たらおばさんだし。」
夕美「ん〜」
勇樹「そんなことないです。すごく若いです。素敵です。」
彩春「ふふっ。ゆう君上手になったね〜。女の子にモテるでしょ?」
勇樹「・・・。」
彩春「体だって随分鍛えてるみたいだし。」
夕美「それがねぇ、全然モテないの。筋トレより、ヨガやれって言ってるんだけど。」
彩春「うんうん。」
勇樹「ヨガやったらモテるって・・・」
彩春「ねぇ、ヨガやったらモテるわよ。ヨガも、恋愛と同じで、呼吸が大事だから。」
夕美「そうよ〜。私に教わるのが嫌だったら、この機会に彩春ちゃんに教えてもらいなさいよ。」
彩春「うん、お安い御用よ。でも今日は、はい!飲んで飲んで。」
勇樹「あぁ…。おっとっとっと。」
夕美「ちょっと勇樹。そんなに飲んだら本当に酔っ払っちゃうわよ〜。」
勇樹「大丈夫だよお酒くらい。いただきます!」
彩春「ふふふ。」
勇樹「あぁうまい。ん〜。」

ごどう
おいおい、勇樹が彩春にヨガを教わる流れになってんじゃん〜。

 

ごどう
なんか、ちょっとエロいなこれ。

作品の真の部分に徐々に気付き始めるごどう。

 

ごどう
まぁでも、今のところはただの日常描写だね。

 

まだまだいけそうだ。

3ページ目も読み終わり、4ページ目へ。

自宅に遊びに来た母の友人に惚れた主人公が、酒を飲んだ流れで後日ヨガを教えてもらうことになったのがここまでの展開である。

 

彩春「何見てるの?」
勇樹「あぁ・・・」
彩春「ヨガは呼吸だって言ったでしょ。」
勇樹「は、はい。」
彩春「じゃあ、息。鼻から吸って〜」
勇樹「はい。」
彩春「鼻から〜吐く。ゆっくり〜吐く。お腹が凹んでくるでしょ?」
勇樹「はい。」
彩春「十分凹んだら、また鼻から吸って〜鼻から吐く。基本は腹式呼吸だからね。リラックスして。」
勇樹「は、はぁい。」
彩春「ねぇ。どうしてドキドキしてるの?」
勇樹「・・・・・・。」
彩春「興奮してるんでしょ?」
勇樹「あ、は、はい。」
彩春「ねぇ。おばさんと、キスしよっか?」
勇樹「・・・え?彩春さんは、おばさんなんかじゃないです。」
彩春「良いのよおばさんで。・・キス、したくない?」
勇樹「え・・・したいです。」

ごどう
え、いきなりヨガのシーンになったけど。次の日、みたいな感じ?

ぴろぴろ
割とテンポが早いですね。

 

ごどう
おいおい、キスに誘ってんじゃん友人の息子なのによぉ!

 

ごどう
これは俺が思ってるよりもドロドロした作品の可能性があるな…!

ぴろぴろ
そういうの、たまにありますもんね。

 

そして5ページ目へ。

 

ごどう
急に展開が早いな!あとちょっと彩春がやかましいんだよな。

ぴろぴろ
セリフ量多いですね。

ごどう
お、ちょっと待って。キス?マジで!?

 

ごどう
いや、夢オチぃ〜。まあただ、これが正夢になる展開もあるな。

ん?彩春が急に暴れ出したけど。

ぴろぴろ
暴れるって何ですか。

 

ごどう
ん??

ぴろぴろ
どうしました?

 

ごどう
えーと、これって本当に日本の有名映画なの?

ぴろぴろ
そうですね。ごどうさんも一度は見たことがあると思います。

ごどう
いや、ここなんだけど、

 

ごどう
彩春が10行以上に渡って喘いでるんだけど。

ぴろぴろ
なんと。

 

ごどう
あ〜、ちょっと待って。これたぶん映画じゃねぇな…。

なんか、ずっとキモチ悪い感じはあったんだけど。

 

ごどう
これ絶対AVか何かでしょ。

ぴろぴろ
お見事です!!

なるほど記録は5ページ目ですね。いやあ、おめでとうございますごどうさん!

 

検証結果:5ページ目で気づく

ごどう
いや勝手にひと段落すんなよ。

説明をくれよ。

 

ぴろぴろ
実は今回は「AVを文字起こしして台本を作ると、人は何ページ目でAVと気づくのか」という検証でした。

ごどう
何をしてんだよ、俺もお前もよ。

 

ごどう
う〜ん、たしかに今となればどう見てもAVではあるんだけど、

 

ごどう
この勇樹の「彩春さんはおばさんなんかじゃないです」が重要な局面で使われてたり、

確かにAVにしては描写に深みがあるんだよな。

 

ごどう
真面目に読んじゃったじゃんかよぉ。

誰のスピンオフか真剣に考えて夕美と彩春の視点に代わる代わる立ってた俺が馬鹿みたいじゃねえか。

ぴろぴろ
熟女の視点をスイッチングしてたんですね。どうでしょう、結構簡単に分かりましたか?

ごどう
いや、最初はマジでAVとは気づかないな。やられたわ。

ぴろぴろ
そういえば、ごどうさんは普段演劇をやられているんですよね。

 

ごどう
うん、やってるよ。

ぴろぴろ
演劇の台本も、今回のAVの台本と遜色ない感じですか?

 

ごどう
それはちげーよ。

ぴろぴろ
なるほど。でも、最初の1ページだと違いは少なかったり?

ごどう
いや全然ちげーわ。

AVのセリフと演劇のセリフは全く違うからね。

ぴろぴろ
なるほど。それは、結構自信あるんですかね。

 

ごどう
試すように言うなあ。うん、さすがにAVの台本と演劇の台本の区別くらいはつくだろ。

ぴろぴろ
おぉ、演劇とAVでは明確に違いがある、と。

それでは次の検証に移りましょう。

ごどう
ん?次?AVを見る?

 

AVの台本は5ページ目でAVだと気づかれることが分かったが、

1ページ目だけを見たとき、AVの台本と演劇の台本では違いはあるのだろうか。

 

今回我々は、AVのセリフを書き起こした台本の1ページ目と、実際に存在する演劇の台本の1ページ目をそれぞれ2部ずつ用意した。

 

今回はそれらをランダムにごどうに見せていき、AVなのか演劇なのかを当ててもらう検証に移ることになった。

 

ごどう
なんなの。ずっとAV読まされるじゃん。。なんなの今日。。

 

第1問

唯奈「いらっしゃいませー。」
慎一「あの、こんにちは。」
唯奈「あぁ、相馬さん!こんにちは。どうぞ。」
慎一「すみません、ありがとうございます」
唯奈「いえいえ、いつも来てくれてありがとうございます。えーっと、ご注文は?」
慎一「じゃあ…カフェラテで。」
唯奈「いつものですね、かしこまりました。」
慎一「お願いします。」
慎一「今日は外、曇ってますね。」
唯奈「そうですね。確か、曇り時々、雨?」
慎一「あ、そうなんですか?」
唯奈「え、ご存知じゃないんですか?」
慎一「天気予報とかあんま見ないもんで。」
唯奈「もしかしたらこの後、雨が降るとか降らないとか。」
慎一「えぇ、傘持ってこなかったな。」
唯奈「でもあんまり降らないみたいなので大丈夫かと。」
慎一「だからこんなジトジトしてるんですね。」
唯奈「ジトジト、ですか。」

 

ごどう
うーん・・・・・・

 

ごどう
お前これはずるいだろ〜。

これは演劇でもAVでもありそうなんだよ。

 

ごどう
しかも最後切り方が悪すぎるぞ。

「ジトジト、ですか。」はやめろよ。転びうるだろ、どっちにも。

ぴろぴろ
AVか演劇か、見分ける点はありそうでしょうか。

 

ごどう
まぁ、そうだね。この慎一と唯奈は知り合いなわけでしょ。

いつも来てくれてありがとうって言ってるもんな。

 

ごどう
アダルトビデオにおいて、喫茶店で顔見知り同士っていう設定はあまりないと思うのよね。

ぴろぴろ
そういうものなのでしょうか。

ごどう
例えば喫茶店にいる子が可愛くて、わざとコーヒーのゴミ落として胸がチラッとみえて興奮して…

みたいなパターンだと思うんだよね。普通は。

ぴろぴろ
ごどうさんのAVの感覚古くないですか。

 

ごどう
いやいやAVは形式と伝統よ。奇抜さは要らないんだって。

あと怪しい文章があって、

 

ごどう
注文を聞かれた慎一がカフェラテを頼んで、唯奈が「いつものですね」っていうところ

慎一はいつもカフェラテを頼むって知ってるのに、あえて注文を聞いているんだよ。

ぴろぴろ
確かに「いつものカフェラテですか?」なら会話もワンラリーで済みますよね。

ごどう
うむ。この微妙な駆け引きが怪しいんだよね。

 

ごどう
AVにこんな遠回しな会話表現出てこないから。AVの会話は全部単純でいいんだよ。

アホみたいなエロが見たいんだから、みんな。

ぴろぴろ
少しAVを舐めてませんかごどうさん。自分も、あんまり言われっぱなしだと黙ってませんよ。

ごどう
何の立場で憤りを感じてんだよお前は。

 

ごどう
というわけで、はい。演劇の台本ですね。

パッと見は分からないかもしれませんが、じっくり読めば演劇ですよこれは。

ぴろぴろ
分かりました。それではこちらの台本の作品タイトルを読み上げる形で、正解発表とさせていただきます。

ごどう
まぁタイトル聞いたら1発で分かるもんね。よっし来いよ。

 

ぴろぴろ
それではこちらの作品のタイトルを発表します。

ごどう
うむ。。。

ぴろぴろ
タイトルは、

『Make!』でした。

 

ごどう
ん、、と、

イェ〜イ!これ正解でしょ?演劇のタイトルだよね?

子供をMake!とかじゃないよね?よっしゃ〜〜!

ぴろぴろ
そうですね、演劇です。お見事でした。

 

ごどう
だから言ったろ。俺くらいになると読み込めば分かるのよ

このクイズはもらったな。

ぴろぴろ
では続いて2問目です。

 

第2問

智広「そんながっついて、相変わらず育ち悪いな京〜」
京「腹減ってるんすもん。」
駿「うんうん。」
智広「いやぁ昨日、太郎が足場壊してよ。倒れちまったんだよ。」
京「えぇ!?」  
駿「あいつまたやったんすか?」
智広「うん。そうなんだよ。」
京「まじかよ〜。」
智広「てか三日後から雨らしいから、一週間くらい休みになるんじゃねぇの」
京「えぇ、俺金ないっすよ!?」
駿「ふははは。」
智広「みんなねぇよ!」
駿「パーっといきましょうよ。パーっと。」
京「当ててやがるからなぁ」
智広「駿はだって先週競馬で当ててっからな。」
駿「パーっといきましょうよ。パーーーーっと。」
京「・・・おい、あれ。」
智広「うわ。ヤベェ。」

 

ごどう
これまた微妙なやつがきたな〜。

ぴろぴろ
どちらでもありそうなやつ、ですかね。

ごどう
そうだね。まぁ情景は、トビ職人が現場で昼休みにタバコふかしながらくっちゃべってるって感じで。

 

ごどう
前半はグダグダ喋ってて、最後の「うわ。ヤベェ。」が怪しいね。

これがもしAVだとしたら、このセリフは3人の前をかなりエロい女性が通りかかったんだと思うんだよね。

ぴろぴろ
おぉ、そういう驚きなんですね。ではもし演劇だとしたらこのセリフは何なのでしょうか。

ごどう
…..まぁ、自分たちが建ててる家が半壊し始めた、とかかな。

 

ごどう
で、そこはAVにも演劇にも考えられるんだけど。

かなり決定的な文章としてここが怪しいんだよ。

 

ごどう
智広の「てか三日後から雨らしいから、一週間くらい休みになるんじゃねぇの」ってセリフ。

まず三日後の未来の出来事を伝えた上で、さらにそこから1週間の未来完了進行形の話をしている。

 

ごどう
さっきも言ったけどAVにそんな入り組んだ会話はないんだよ。

今日の天気さえわかればいいんだから、AVは。

ぴろぴろ
なんだか身も蓋もないですね

ごどう
一切文学性はいらないんだから、AVは。

ぴろぴろ
では、結論こちらの台本は?

 

ごどう
はい、演劇ですね。

ぴろぴろ
わかりました。それでは答えを発表します。

こちら台本の作品タイトルは…

ごどう
こい…..。

 

 

ぴろぴろ
『人妻捕鯨船 水着の四十路美熟女 大量潮吹きドキュメント』でした。

 

ごどう
演劇か….。

ぴろぴろ
そんなわけないでしょうが。AVです。

 

ぴろぴろ
ということで不正解です。現在、一勝一敗ですね。

ごどう
あれ、じゃあ最後の「うわ、ヤベェ」ってセリフは俺の考察で合ってたってこと?目の前をエロい女性が通るっていう。

ぴろぴろ
すみません、そこはちょっとよく見てないので、わからないんですよね。

※実際はごどうの考察通りなのですが、自信をつけるのを防ぐためあえてはぐらかしています。

 

第3問

明乃「わっ!」
透子「わぁ!ごめんなさいごめんなさい!起きてます!あれ?」
明乃「おはよう。」
透子「え…と、とおる?」
明乃「お、呼び捨てじゃん。珍しい。」
透子「え。えー透、くん?」
明乃「あはは、もどった。今は先生だろ。これ何回目?」
透子「先生?」
明乃「えぇ?寝ぼけてんの?ま、いいけど。なぁ、採点終わった?」
透子「さ、採点?」
明乃「おーい霧山さーん?…やっぱり寝ぼけてる?」
透子「あ。えーううん。大丈夫。採点ね、採点。」
数時間後
透子「あの、なんの採点?」

明乃「ちょっと休憩するかぁ…なぁ、冷蔵庫になんかあったっけ?」
透子「え!?多分、カフェオレとか。」
明乃「取ってきていい?」
透子「うん。あ、はい。」

 

ごどう
明乃と透子?明乃に対してとおるって呼んでるけど…あ、明乃は苗字か。明乃とおる、ね。

てか今更だけど、これもしAVの台本だとしたら名前で男優かどうか分かるんじゃ?

ぴろぴろ
いや、作中で男優の名前がそのまま使われているとは限らないですよ。

一番最初のヨガのやつも、主人公・勇樹を演じてた男優、イセドン内村ですしね。

ごどう
勇樹の正体はイセドン内村だったのかよ。

 

ごどう
となると、いつも通り文章を読み解いてAVか演劇か考えないといけないわけだが。う〜ん今回は…

 

ごどう
鬼才が作ったAVの可能性もあるな〜。

ぴろぴろ
混沌としてきましたね

 

ごどう
ぶっちゃけパっと見は二人の会話が支離滅裂だし、この後の展開でそれが回収されていく匂いがプンプンするんだよね。

 

ごどう
これまでの俺の考えではAVは単純なもので、そういう伏線回収的な要素はないはずだから、これは演劇って言い切りたいところなんだけど。

ぴろぴろ
さっきはそれで間違えましたからね。

ごどう
そうなんだよ。悔しいけれど、AVもそれなりに仕掛けてくるんだ。

 

ごどう
ん?あ、なるほど。遠子が生徒で明乃が教師か。

そこで明乃の「今は先生だろ。」。あー分かったぞ。

 

ごどう
これは普段は近しい間柄なんだけど、今はなぜか教師と生徒という関係でいなくちゃいけない状況なわけで。

ズバリ、この二人は肉体関係があるでしょう

ぴろぴろ
スケベな丸尾くんが出ましたね。

 

ごどう
ということでこれはAVです。

教師と生徒が恋に落ちて…の王道なやつです。これはもうAVしかあり得ない

ぴろぴろ
教師と生徒の恋愛はAVで確定なんですね

ごどう
そういう設定の演劇もあるっちゃあるんだけど、もうそれはエロい演劇です。エロ演劇。

 

ごどう
あ〜〜、なんかこの「数時間後」もAVっぽいわ。AVでよく見るもんなこの描写。

てか「数時間後」ってAVでしか見ない気がしてきたわ。

ぴろぴろ
「数時間後」は全部で見ますよ。

ごどう
もう一言一句AVに見えてくるよ。ということで、これはAVの台本です。AVの台本で、お願いします

 

ぴろぴろ
わかりました。それではこちらの答えを発表します。

この台本の作品タイトルは….

ごどう
ふぅ……ドキドキするね。

 

 

ぴろぴろ
『ドリーマーズ・ハイ』という作品の台本でした。

 

ごどう
…えーっと。デンマーズ・ハイ?

ぴろぴろ
ドリーマーズ・ハイです。演劇です。残念でした。

ごどう
あれ、やべえなこれ。もう自信が空っぽだ。

ぴろぴろ
それでは続いて、ラスト4問目です。

 

第4問

トントン!
大輔「ちょっと待って!なに??」

武継「ちゃんと就職活動してるか?」
大輔「こうしてやってるだろ。なに!?」
武継「この間お前に話したと思うんだけど、お前の母さんになる人、紹介しようと思って。」
大輔「あぁ、今日だったね。」
武継「ちょっといい?」
真莉香「大輔くん初めまして。真莉香と申します。よろしくね。」
大輔「あ、よ、よろしくお願いします。」
武継「お父さんの部下だった人なんだけど、先月で会社辞めて、今日からここで一緒に暮らすことになったから。お前も早く、次の就職先決めて、お母さんを安心させろよ。」
真莉香「大輔くん、何かあったら遠慮なく言ってね。」
大輔「ありがとうございます。」
ピンポーン ピンポーン
武継「あ、お前の荷物、届いたみたいだな。俺の部屋にスペース空けたから、そこに入れちゃうか。」
真莉香「はい。」
大輔「(その日が、僕とあの人の出会いだった。そして、その日から僕たちの生活は始まった。)」
次の日

 

 

ごどう
AVに決まってんだろ。

ぴろぴろ
早いですね、今回は。

 

ごどう
「お父さんの部下だった人なんだけど、先月で会社辞めて今日からここで暮らすことになった」って展開も急なんだよな。

AVには辻褄を合わせるために、こういう色々ギュッとする瞬間があるんだよ。

 

ごどう
極め付けはこのラストのクソキモい文章ね。

大輔「(その日が、僕とあの人の出会いだった。そして、その日から僕たちの生活は始まった。)」

これはもう絶対にAVです。AVを絵に描いたようなやつです。

ぴろぴろ
エロ漫画じゃないですか。

ごどう
とにかくこれはAV!失った自信を取り戻しました。

ぴろぴろ
息を吹き返してきましたね。それでは答えを発表します。

こちらの作品タイトルは、

 

 

ぴろぴろ
コンドーム1箱分の不貞関係~0.02mmの距離越しに、二人は肉体を求め合って〜』

です。

 

ごどう
…長いな、AVのタイトルって。

シーソーゲーム〜勇敢な恋の歌〜みたいになってたけど。

ぴろぴろ
演劇のタイトルと交互に見ると、そうですね。

結果、2勝2敗でした。お疲れ様でした。

 

総括

ぴろぴろ
結果的に5分5分でしたけど、いかがでしたか。

ごどう
いやぁちょっと舐めてかかってしまったね。意外と難しかった。

演劇もAVも根っこの部分は一緒なのかもなあ。

ぴろぴろ
根っここそが一番違うと思いますが。

 

ごどう
まぁでも、やっぱり俺は演劇が好きだね

台本と真剣に向き合うと、1ページ目だけでもその作品の息遣いを感じることができたよ。ちょっと特殊な形式だったけど、これは素晴らしい気づきだった。

 

ごどう
そういう意味で、俺は演劇をやっていて本当に良かったなぁ

ぴろぴろ
なるほど。有意義な時間になったようで良かったです。

それでは最後に、今日見た作品の中で一番続きが見たい作品を教えていただけますか。

ごどう
そうだね。えーと、

 

 

ごどう
『人妻捕鯨船 水着の四十路美熟女 大量潮吹きドキュメント』です。

ぴろぴろ
ありがとうございました。