決勝戦
決勝戦のルール
決勝戦はそれぞれの徳が、
いかに他の徳でも代替が効くかどうかを見ていく。
十徳ナイフのメンバーは皆優秀なので、中には他の徳の仕事をこなせてしまう徳も存在する。例えば栓抜きがなかった場合、代わりにナイフで瓶ビールの蓋をこじ開けることは、頑張れば可能なのだ。
しかしその徳にしかできない仕事を任されている徳も存在する。プラスドライバーなどは顕著な例だろう。これは他で代替が効かないほど貴重な存在であるということだ。そして、逆に代わりがいくらでもいる場合は、徳じゃない存在だと言えるだろう。
というわけで、今回は決勝に進んだ四徳それぞれの代用ができる徳をカウントし、その数が一番多いものが、今回の十徳ナイフで“一番徳じゃないやつ”決定トーナメントの覇者とする。
なお、代役の対象は今回の モデルケースに選ばれた十徳 + 次点十徳連合代表の爪ヤスリ の中からとする。それでは早速それぞれの徳を見ていこう。
決勝戦、開戦
まずは「コルク抜き」から見ていこう。
コルク抜きの使命といえば「ワインのコルクを抜く」ことに他ならない。まさにコルクを抜くことに的を絞った装いで、非常に専門性が高いツールと言えよう。
結果、「コルク抜き」の代わりになれる徳は 3個という結果になった。
それでは続いて「鱗取り」を見てみよう。
鱗取りはその名の通り、魚の鱗を削ぐのに用いられる。
ということで、「鱗取り」の代わりになれる徳は 2個という結果になった。
続いて「爪ヤスリ」。
爪ヤスリはこの緩やかな凹凸の連続が刻まれた断面により爪を滑らかにするものであるが、
切断に長けたツールは数あれど、尖っているものを滑らかにするツールは実はこの爪ヤスリくらいのようだ。
ここに爪ヤスリの職域の壁の厚さが伺える。
結果、「爪ヤスリ」の代わりになれる徳は
0個である。
ラストは「紐通し」。
紐通しに似た形状は缶切りなどにも見受けられるが、流石にひもの橋渡しをするには開放的すぎる。
結果、「紐通し」の代わりになれる徳は
0個である。
ということで決勝戦の結果はこうなった。
つまりトーナメントの結果はこうなった。
今回の十徳ナイフで一番“徳じゃないやつ”決定トーナメント優勝者は、
コルク抜きに決定!!
おめでとう。本当に、おめでとう!!
総括
いかがだっただろうか。
今回の激戦を経て、さまざまな徳にスポットが当たったことだろう。十徳ナイフ側もこれを機に「ウチら十徳ナイフには、ナイフ以外もいるんだぞ」と思えるようになって欲しい。
そして見事「一番徳じゃないやつ」の称号を勝ち取ったコルク抜きには、大きな拍手を送りたい。今日は君が主役。コルク抜きがいてこそ、残り九徳が輝くのだ。
こんな夜は熱いシャワーでも浴びて、お気に入りのワインを開けようじゃないか。
君のその、最高の徳を使って。
完
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