③二人羽織熱々おでんスタート

ブーーン

やばいよ。もうマグマだよ。

容器も相当熱いので、気をつけてくださいね。


うおっ!何だこりゃ。なんかでかいのが増えてるぞ。

6品目:フォアグラのテリーヌ
世界最大珍味であるフォアグラを練りこんだテリーヌ。今回のおでんとは別ルートで用意した一品。価格は1つ1800円。
ごどうに無理やり高級さに言及させるための最終手段だ。


コンビーフか?なぜおでんにこんなものが・・・?
フォアグラにまるで縁遠いごどうだが、その味の深さだけでも気づくことができるのか。


アッツ!!…
んむ。柔らかい・・?


ホロホロだぁ〜

ガッ!!

ぐっ!何だ!手が勝手に!?

こわっ。なんですかこの画。


味わえ!味わって食え!!

あーカズマさん、それはちょっと反則スレスレです。

うるせえ!コンビーフじゃねえんだよ貧乏人が!ちゃんと味わえ!!

ググググ…ギギギギギギギギ…..


ほら、しっかり噛んで、しっかり味わえ!どうだ!?

ぅ〜〜飲み込ませてくれぇ〜
結局フォアグラのテリーヌでも、それらしい反応を見ることはできなかった。
だがその後も二人羽織は続き、残りの具材を食べ進め、二人の息は合っていった。

少しずつ少しずつ、ごどうの口へ食べ物が進むコースが滑らかになっていく。

口の前でフーフーしてから食べるなんて芸当も見せるようになり、

二人も本来の食事のテンションに近づいてきた、そのとき。

パクッ

モグモグ…

ん〜。


そういやさ。

どうした?


いや、なんかさ。この大根、普通のおでんの大根じゃない気がして。結構美味いぞこれ。

……!!


お疲れ様です!検証終了です。

うぉっしゃああああ!!!

ん?何が?急に??


おせーよバカ…!
ネタバラシ


お疲れ様でした。実は今回の本当の検証は、
二人羽織で食べる熱々おでんの具が高級食材だったら気づけるのかというものでした。

冗談じゃねえよ。
この状況で舌が本来の機能を発揮するわけないだろ。


でもまぁ、そうと分かればもっと味わって食いたかったなぁ。
牛すじとかもあったでしょ。あれとか絶対美味いじゃん。

高級なやつじゃなくても美味しいですからね、牛すじは。


いやぁ、きつかったわ。こっちは早く味に気づいて欲しいのに、こいつはニニンがシノブ伝を読み返したりと、俺たちの目的とは別の努力をしてたから。

違う戦いを繰り広げていましたね、ずっと。

ニニンがシノブ伝も関係ないのかよ…
いや、関係ないに決まってたけど。


終わってみて、いかがですか。

いやぁしかし、大の男二人での二人羽織はキッツいね。
まだ後ろにカズマがいるみたいだもん。

それ、カズマさんも同じこと言ってましたね。なんですか二人して。

っつ……


キッショいなぁ!
完













