第3位
ブラックデビル
ココナッツやチョコなどの甘い香りが楽しめる、オランダ製の個性的な銘柄。吸い口に甘いシロップが塗られたフィルターを採用している。2018年に一度は国内販売が停止したものの、コアなファンの期待に応えるがごとく翌年に待望の復活を果たす。
煙自体に甘さはそこまでないんですね。どちらかと言えば木材を燃やしている香りに近い。
彼女は巫女とは思えない奔放さを持ち合わせており、僕に向かって煙を吹きかけてくる。
「巫女の神聖さ」と「悪魔の無邪気」が共存した魅惑のフレーバーですね。当初想定した形ではなかったですが、これはこれで高評価です。
要素が多すぎて・・・何も・・・
第2位
ピアニッシモ
クセ・刺激の少なく、ナチュラルな吸い心地で女性に人気の煙草ブランド。パッケージも可愛らしいものが多く、初心者の方にもおすすめの銘柄。細い。
僕はマフィアの下っ端構成員なんですよ。
その横には涼しい顔をしたボスのワイフ。手には火のついたピアニッシモ。
部屋に充満する煙を肺一杯に吸い込む。好きだ。このワイフのタバコになりたい。と。
そんな欲求が頭を支配しました。これは興奮度がかなり高い一品です。
第1位
ピース
アメリカのバージニア葉と国産の優良葉のブレンドタイプで、日本を代表する銘柄の一つ。バニラタイプの香料がバージニアの香りと味を引き出し、深みを生み出す一品。洗練されたパッケージは、愛煙家の間でも評価が高い。
食事を終えた僕の横で、おもむろにタバコを吸い出す女性が一人。
だらりと食後に語り合う昼下がりですね。もちろん、この女性とは肉体関係があります。
ノスタルジーに浸りながらも今を生きなければいけない哀愁を感じるのです。昭和から令和へと舞い戻り、今の時代を確認してみます。
なんと今は2020年。指で表せばそう。ピース。
これが一番ですね。
すなわち、今回の調査結果は次のようになった。
美女に吹きかけられるタバコの煙で、一番興奮する銘柄は、
紙巻きたばこ、ピースである。
総括
いかがだっただろうか。
世間ではますます隅に追いやられているタバコの煙も、美女に吹きかけられるならば悪くないと思った人もいるのではなかろうか。
もちろんタバコの煙が健康に害悪であることは変わらない。しかしきっかけ1つで、それらの見方が少しでも変わってくれれば。
そしてここで、長すぎて記事中では全て公開できなかった、ごどうがつけた詳細なレポートをここに展開しよう。是非とも参考にしていただきたい。
「ウィンストン・キャスター」
「甘い誘惑」を感じさせるマイルドな煙。この煙は雪深い森の奥にひっそりとたたずむ古城を連想させた。その古城には邪悪な魔女が住んでいると、近隣の住民たちは噂する。そんな噂を確かめるために古城を訪れる僕。
出迎える魔女。
「お前の心臓を私によこしなさい」
無理難題を投げかける口からは白い煙と共に甘い香りが立ち昇る。そんな味。
青くもみずみずしい果実、りんごの香り。
丁寧にもいだリンゴからは「僕たちは美味しいよ」そう語りかけるかのように甘い匂いが香る。
りんごが主食の「りんご娘」と交わすキスの後味はこんな味なのだろう。青い青春。
目に染みるぜ。
それと同時に、過去に犯してきた若い過ちが脳内を駆け巡る。
守れなかった約束、大事にできなかった人達、自分に負けた弱さ。泣けてくる。
「それでも前を向くのが人間じゃないか」そんな言葉と共にそっと寄り添ってくれる優しさがこの煙には充満していた。
農業の始まりとその帰着点。これも一つの正解。様々な形式で農作物を口にしたい、そんな人間のおこがましさを孕んだ荒々しい煙。
ある種の怖さに興奮する性(さが)を持ち合わせている僕にとっては至高の一品。
吸い込んだ煙でさえ、鼻を刺激するには十分なケミカルミックス。鼻が内部から崩壊するかと思った。
『人生の休息』
ラークの煙にはこんな名前をつけてみたい。
タバコ特有のいがらっぽさや後付けされたフレーバーはそこに一切存在しない。
「本来、タバコってこうだったんじゃないかな?」そう語りかけてくるような直球ストレート。女性の口から吐き出されたことを思えば、煙とはこれでいいのかもしれない。
水分を含まないその煙からは、名前の如く砂漠の風景が浮かぶ。
アラビアンな風体のエキゾチック美女。
体に纏ったレースの薄布を風に揺らしながら煙を吹きかけてくる。この香りは部屋に充満するお香なのか、キャメルのものなのか、混じり合いすぎて判断は難しい。
夜も更けた砂漠の静けさの中、その煙の味を思い出しながらラクダに揺られる。
寒さが砂漠を覆う。
苦みが第一印象。
煙が去っていく時にはその苦味も遠くに消える。別れのタバコ。
俺はこのマルボロを4年間常飲している。
伝統に裏打ちされた確かな吸いごたえが僕を魅了してやまない。
しかし、美女の口から吹き出された煙はまるで様子が違った。
幼いのである。
伝統は雲隠れし、無邪気に飛び跳ねる幼児のような奔放さだけが煙には残っていた。
「マルボロは、こうじゃないんだ、、。もっと重厚な、ものなんだよ」
美女には悪いが、僕はマルボロのもうひとつの側面には耐えきれなかったんだ。
すまない。
鉄板で焼けた、たこ焼きのような香り。
英語で綴られた名前からは想像もつかないほど、西の香りが鼻をくすぐる。
ヤンチャな関西娘の後ろ髪には、はまきの匂いがよく似合う。
完